
不安は解消できる!未来を創るイメージ法

先のことを考えて、不安になる人が多いですね。
例えば、近々、多くの人の前で話す機会があるとします。人前でのスピーチ経験が少ない人は、こんな心の声が聞こえそうです。
声がずってしまうのではないか…
緊張で声が小さくなるはず…
頭が真っ白になって話す内容を忘れてしまうのではないか…
つまらない話だと思われるのではないか…
こんな心の声が聞こえたら、不安になるのは当たり前です。不安は、このような心の声がもとになって生まれます。
では、不安を解消するためにはどうしたらいいのか?
不安を起こす心の声というのは、ネガティブな未来の予測がもとになっています。
ネガティブな未来予測からポジティブなものに置きかえることで、不安が圧倒的に減っていくんです。
私は13年、ヒプノセラピーという心理療法をしています。ヒプノセラピーというのはご本人がイメージを見ることを通して、ポジティブな予測ができるようになり、不安などの嫌な気持ちを軽減させるためのものです。
この記事ではセルフでできるイメージ法を書きます。実践することで、不安が軽くなり、プラスの気持ちに気づくことでしょう。楽しみながらやってみてくださいね。
1. ポジティブなイメージをつくる ひっくり返しの術

ネガティブな未来予測 ひっくり返してつくったポジティブな未来イメージ
①声が上ずってしまうだろう → 落ち着いたトーンで話しているだろう
②緊張で声が小さくなるはず → 緊張はしているが、声は大きくはっきりとしているだろう
③頭が真っ白になり内容を忘れてしまうだろう → 内容に沿って話しているだろう
④つまらない話と思われるだろう → (自分は)面白い話ができるだろう
この章では、イメージをする前の準備をします。ここでは、どんな自分をイメージすればいいか、一緒に考えていきましょう。
まずは、初めに出したスピーチの例で考えていきますね。この段階では、心に浮かんできたネガティブな言葉を書いていきます。
・声がずってしまうのではないか…
・緊張で声が小さくなるはず…
・頭が真っ白になって話す内容を忘れてしまうのではないか…
・つまらない話だと思われるのではないか…
これらを一つずつ、反対の言葉で置き換えていきます。声が上ずっているならば、落ち着いたトーンで話している、という言葉にかえます。ここでは「ひっくり返しの術」と呼びます。
それでは、この術を使ってポジティブな未来予測を創っていきましょう。
どうですか?ひっくり返した後の文はぐっとポジティブになっていますね。
落ち着いた大きな声で、内容に沿って面白い話をしている自分をイメージすればいいわけです。イメージの仕方は次の章をご覧ください。こちらの例を参考にして、あなたもひっくり返しの術をしてみてください。
ここで注意したいことがあります。
他人が主語になっているときのひっくり返し方です。④はその例です。(他人に)つまらない話と思われるだろうということで、他人が主語になっていますね。
ひっくり返した後は主語を自分に変えてください。あくまでも自分を主語にポジティブな見通しを立てるわけです。自分自身が人生の真ん中にいるという感覚を持っていたいからです。
2. そこにいるようなリアルを体感 イメージ法の実践

イメージを始める前に、なぜ不安を解消するためにイメージが有効なのかを話します。
なぜ、イメージ法が有効なのか?
脳は、現実とイメージの区別がつかないという性質があります。セミナーでも参加者様にその脳の性質を確かめてもらうために、実験的にこんなことをやっていました。
例えば、「うめぼし」という言葉を言うと、参加者様は口の中がすっぱくなったり、唾液が出てきたりしました。私も今うめぼしと書きながらも、唾液が出てきますね…
これは脳がうめぼしのイメージをしているからです。うめぼしを食べているわけでもないのに、なぜか体が反応するというわけなんです。
この脳の性質を利用したのが、イメージ法です。
イメージをしてみましょう!
順番にやってみてくださいね。始める前の準備としては、腰の支えがある椅子やソファに座ってください。
1.深呼吸をする
お腹にたまっている空気をゆっくりと吐ききって、空気を吸ってみてください。深呼吸を5回やってみてください。体が温かくなって、リラックスしていることに気づくでしょう。5回深呼吸した後はいつもの呼吸に戻してくださいね。
2.目をつぶって、大きなスクリーンをイメージする
映画館にあるような大きなスクリーンをイメージしてください。しばらくそれを見つめているとイメージがスタートします。
3.ポジティブな未来イメージがスタート
そのスクリーンには、あなた自身が映しだされます。あなたが主役のポジティブな未来物語です。
イメージをする上で大事なのはそこにいるような臨場感を味わうこと。脳はリアルなイメージをホンモノであると捉えます。ホンモノらしいリアルなイメージができれば、安心感や充実感を味わい、不安や緊張などの負の感情が軽減されます。
【リアルなイメージをするには】
五感を使うことです。「イメージの中でも五感は働くの?」と聞かれそうです。例えば「レモン」と言われたら、口の中がすっぱくなったり、唾液が出てきたりしますね。これは、レモンを食べた時のことをイメージしているからなんです。
イメージの中であなた自身にこんな問いかけをしてみてくださいね。五感を使ったイメージで、臨場感たっぷりになります。
視覚 イメージの中で何が見えるのか?
聴覚 聞こえてきそうな音はどんな音か?
味覚 味わえそうならどんな味か?
臭覚 香りはありそうか?
触覚 感触はどうか?
こんな風に自身に問いかけながら、イメージしていきます。前章で出したスピーチの例を使います。
・スピーチ会場にいる自分はどんな服装をしているか?
・女性ならばどんな色の口紅をしているのか?
・何人位を前にスピーチをしているのか?
・どんな言葉でスピーチを始めるのか?(挨拶や質問など)
・マイクを使って話しているならば、マイクから聞こえる自分の声はどうなのか?いつもの声と違うのか?
・どんな香りがするか?
・着ている服の肌触りはどうか?
・マイクを持っているならば、マイクの重さは重い?軽い?
・喉を潤すために水を飲んでみて、どんな味がするのか?
イメージの中で五感をフル活用しスピーチをしている自分を堪能するのです。これを繰り返し行います。
あなたも、未来のスクリーンの中で、ご自身をイメージしてみてください。
はじめはイメージするだけで、不安な気分になるかもしれません。しかし何度かやっていると、驚くほど不安や緊張感がなくなり、安心感が生まれてきます。
3. 困った時に読んでほしいQ&A

Q.1イメージをすると眠くなってしまいます
イメージを始めると「うつらうつらする、ハッと目覚める」というループにはまってしまいます丸眠らずにイメージをする方法はありますか?
A.イスに座ってイメージしてみてください
眠ってしまう人の多くが寝る体勢になっています。例えば、ベッドに寝っ転がったり、毛布などで体を温めたり…。どうしても眠くなってしまいますね。
そこでオススメしたいのが背もたれのついた椅子です。これで試しても、まだ眠ってしまうようであれば、背もたれのないイスでやってみてください。
Q.2ネガティブな自分の気持ちに向き合うのが辛いです
ネガティブなことを考えている自分が嫌いです。いざ「ネガティブな心の声を書こう」と思うと「そんなこと考えている時間はない」となります。どうしたら、自分に向き合えるでしょうか?
A.ネガティブな心の声は「成長したい」という思いの裏返しです
ネガティブな思考に向き合うのは大変ですよね。実際にネガティブな思いを話すことは「ダメなこと」と捉えている人が多いです。しかし、ネガティブな言葉を出してみることで「本当になりたい自分」が浮き彫りになります。大変だと思いますが、向き合ってみてださい。
ネガティブな心の声は何をイメージすればいいか知るための重要なヒントです。
何をイメージしたらいいか分からないでいると、イメージが難しくなります。
先の例の場合、「声が上ずってしまうだろう」というネガティブな言葉を言語化すれば、反対の意味を表す言葉は「落ち着いた声を出しているだろう」となり、しっかりとしたイメージの軸が出来上がります。
イメージの軸を持つためにも、ネガティブな心の声をメモして、ひっくり返す術(ポジティブな言葉に置き換える)を活用してみてください。
Q.3 うまくイメージができません
ハッキリと輪郭を持ったイメージが出ません。「あっ、色が見えてきた」となっても「何なのか分からない」となり、ストップしてしまいます。イメージ力がないんでしょうか?
A.イメージには感覚を使いましょう
「イメージは見えるもの」と捉えていると「できない」となるのが自然です。イメージが見えない場合には「イメージは感覚でもある」と捉えなおすといいですよ。
質問者様は、「見えてきた色があった」ということでしたが、この後「この色はどんな感じがする?」と自身に聞いてみてくださいね。「丸い物体のような感じがする」とか「手に持っている感じ」などのヒントが出てきます。
「感覚」でイメージを理解するタイプの人は多いです。色や形がイメージに出なくても、全く問題ありません。「感覚」でイメージを捉える人は。言葉で表現することが得意なことが多いです。「○○な感じ」と言葉にしながらイメージを深めていってください。
Q.3 他人にどう思われるかを、イメージの中でも気にしてしまいます
イメージをして自分を思い描いてますが、「他人がどんな顔してるか」や「どんな風に思うか」が気になってしまいます。
A.自分のイメージにスポットライトを当ててください
イメージの中で、他人の表情や思いが気になってしまう気持ちは分かります。このような場合はイメージにスポットライトを用意して、その光の中にいる自分をイメージしてください。
そうすることで意識が自身にいき、他者のイメージから切り離すことができます。スポットライトの役割は他人との境界線を創ることです。スポットライトを自分に当てて自分の様子をイメージしましょう。
4. イメージしても、不安が解消されない時は…

イメージ法はいかがでしたか?「やってみたけど、難しい」とか「イメージをしても、不安が消えない」という時もあるでしょう。
「細部に神は宿る」という言葉があります。細かいところに気を配ることが重要であるという名言です。イメージ法を実践する時にも、細かい設定に気を配ってみてください。
自分の声のトーン」
あなたは何かに没頭したことはありますか?読書やスポーツなど、やっていると時間を忘れる感覚です。何かに没頭している時というのは「催眠状態」を経験しています
ヒプノセラピーは没頭している「催眠状態」を利用したセラピーです。イメージに没頭するというメンタルとなるわけですね。では、なぜ催眠状態になるといいのかをお話します。
ヒプノセラピーで経験する催眠状態はセラピストの言葉がけにより、起こる意識です。リラックス効果をもたらし、「できない」とか「ムリ」などと言ったネガティブな言葉が浮かんでこなくなります。
ヒプノセラピーのメリットとしては、イメージを堪能することができることです。ネガティブ思考は出てこず、ポジティブなイメージの世界に没頭します。これを選択的意識状態といいます。現在のイメージトレーニングは、スポーツ選手が催眠を使ってイメージするというヒプノセラピーが主流となっています。


